- 相模原市議会報告
12月議会 職員の給与等の値上げに賛成
12月議会が始まっています。
<トピックス その1 職員の給与等の値上げに賛成>
12月議会の初日(11月19日)。
①一般職員の給与とボーナスの引き上げ、②市長、副市長、教育長等の特別職のボーナスの引き上げ、③議員のボーナスの引き上げの3つの議案が提案され、のもとが所属する颯爽の会では、①には賛成、②と③には反対しました。
①に賛成した理由
公務員は、スト権がないなど、労働基本法の一部が制約されています。その代わりに、市の職員の給与やボーナスは、人事委員会(国は人事院)が民間の実態を調べて官民で比較し、人事委員会勧告(同 人事院勧告)が出されます。
市長は、それを尊重しながら、昇給(または減給)やボーナスの引き上げ(引き下げ)を判断し、議会に提案します。
ちなみに、この勧告には法律的な拘束力や強制力はありません。
一般職員については、人事委員会勧告を尊重し、議案に賛成しました。
ただし、この勧告の出し方がこれでいいのか、いつも考えてしまいます。なぜなら、民間の実態調査は、都道府県や政令指定都市ごとに、50人以上の事業所を対象として行われるのですが、零細中小企業が多い本市の場合、それでいいのだろうかと思うからです。
相模原市内の50人以上の事業所は、少しずつ増えてはいます。それでも30年度現在、217事業所にしか過ぎません。
人事委員会では、毎年、無作為に85事業所を抽出して調べるため、1〜2年おきに調査が回ってきます。今年度、回答していただけたのは、69事業所。回収できなかった理由としては、少ない事務員で余力がない、忙しいなどの事情があるようです。
本市の民間の実態に照らした時、職員給与の水準が適当かどうか。人事委員会勧告の調べ方でいいのかどうか。
わからなくなります。
そもそもなぜ50人以上の事業所を対象にするのか。それは、課長や部長などの給与体系を持っていないと公務員と比較できないから。
派遣やパート、非正規雇用など、終身雇用を前提とした給与体系に当てはまらない市民は増えています。また、個人事業主や社会的企業家など、働き方も職種も多様化しています。
全国統一の調べ方になっているため、相模原市だけ別の実態調査をというわけにはいきません。
でも、市民生活の実態を把握し、それに照らして判断していく努力は必要ではないか、一方で、東京都と隣接し、県内に横浜市、川崎市という政令指定都市があることも考慮して判断しないと、必要な人材を失ってしまう。
まさに総合的判断が求められると思います。