- 活動日誌
リニア大鹿村の話を聞く会に参加
昨夜は、リニア中央新幹線 南アルプストンネル工事が行われている長野県大鹿村の前島久美さんのお話を聞く会に参加。
最初に、ドキュメンタリー「残像~リニア新幹線と山の記憶」を見せていただきました。
豊かな自然とその自然とともに生きる人々。伝統を受け継ぎ、ともに暮らす姿。それはそれは、美しい風景でした。ところが、その山里を一変してしまう、リニア計画が襲いかかります。
10年間に渡る工事。東京ドーム2.4杯分の残土が出て、ピーク時には、1日に1736台もの車両が通行。仮置き場を作って減らしても、1350台との説明が。
水涸れも深刻で、JR東海の調べでも、渇水期には86%が涸れてしまうといいます。美しい滝も、希少な生物も、どうなってしまうのか。
もちろん、生活用水や田畑にも大きな影響が出てしまいます。
谷に響き渡る騒音に振動。静かな村の生活は、脅かされます。
非常口は4カ所。前島さんは、「村人にとって、赤石岳はご神体のようなものであり、そこに穴が開けられるのは、精神性が壊されるのと同じ」とおっしゃったのが、胸に刺さりました。
長野県と飯田市が地域振興を期待して推進するリニア計画。
JR東海の民間事業とは言え、国が認可し、3兆円の財政投融資を約束して、推進する国家的プロジェクト。
小さな山あいの村では、多くの村人が他の場所を通過してくれたらと願いつつも、反対と賛成、不安に揺れます。
議会は、非公開で行われ、JR東海と協定を結ぶことに賛成4、反対3で同意。
リニア工事により、崩落事故や自然破壊、生活への影響が様々に起こっています。
今の環境影響評価は、経済優先で工事を推し進めるためのもの。地球温暖化によるゲリラ豪雨で起きている土砂災害は、コンクリート構造物が、被害を拡大する要因にもなっています。
生物多様性の観点からも、人々の暮らしへの影響という観点からも、抜本的に見直す必要があります。
全国で定住率トップの大鹿村。こんなにも理不尽なことがあっていいのでしょうか。
強い憤りと人々のひたむきな姿勢への敬意と。
自分にできることを、ともに!