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相模原市市議会議員 緑区
のもとよしみ

のもと よしみ通信 No.51

  • 台風被害、市政課題を乗り越え、未来を拓く市政へ

    昨年10月、本市を襲った台風19号は、尊い命を奪い、多くの方が被災し、甚大な被害をもたらしました。心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。被災された方々の生活再建と復旧・復興を進めるとともに、暮らしや環境を安全で災害に強いものに変えていくこと、異常気象の要因でもある地球温暖化の防止に危機感をもって取り組むことが重要ではないでしょうか。気候変動への対応は、待ったなしです。12月議会では、気候非常事態宣言を行い、市全体で持続可能な循環型社会をめざすよう、提案しました。

    また、市の財政が危機的なこと、麻溝台・新磯野地区の土地区画整理事業の検証では不正や数々の問題があったことが明らかになりました(2ページ参照)。本村市長は、抜本的な行財政改革に取り組み、3月末に改革プラン案を示すと表明。安心な暮らしと市民生活に寄り添った市政を求めて、今年も力を尽くします。

  • 3月議会の日程

    2月13日(木)  本会議(提案説明)
    21日(金)、25日(火) 本会議(代表質問)
    27日(木)、28日(金) 各常任委員会
    3月2日(月)~4日(水) 同上
    17日(火)~19日(木) 本会議(一般質問)
    23日(月) 本会議

    *のもとは、2月25日に代表質問を行います。

  • 新春のつどい
    持続可能な社会をつくる

    2020年の幕開けです。食と環境に関心が高いお二人のゲストをお招きします。安心な暮らしと持続可能な社会をつくるために、私たちができることをいっしょに考えてみませんか。

     

    日時:2月11日(火) 13時30分~16時30分

    場所:相模湖交流センター 研修室

    参加費 無料

    宮嵜 太樹さん 「ごみ問題と持続可能な食」

    シチューのお店「ハックルベリー」の2代目オーナー(予定)。自分の仕事で何か社会問題を解決したいと思い続け、大豆の発酵食品「テンペ」を作る仕事を始める。20代前半の若者が考える、実現したい社会を今までの経験と共にお話いただきます。

    五十嵐創(つくる)さん「現代の食における矛盾と背景」

    土とシェフ代表。20余年都内の高級料理店でシェフを勤める。食と農の循環を創る為に就農し独立。料理人参加型農業のモデルを目指し、土とシェフを設立。

    食べるとは?料理人とは?農家とは?日本が目指すべき食の循環についてお話いただきます。

    12月議会報告 のもとよしみの一般質問

    • bookmark市政改革、待ったなし!

      市は、来年度から8年間の財政を推計し、新規・拡充事業を除いても大幅な赤字になると公表しました(表1)。前市長は、財源の保証もなく、数々の大規模事業を進めていたことになります。本村市長は、実施計画のスタートを1年見送り、抜本的な改革を行うと表明。3月に「相模原市行財政構造改革プラン」(案)を示すとのことです。

      歳入に合わせ、市民サービスの廃止や事業費の削減を決めるのではなく、市政の課題を解決するために総合的、効果的な方法を見出し、市民の安心を保障しながら収支のバランスを取ることが重要です。削減目標額や主な廃止・見直し事業も明示するとのこと。どんなプラン案ができるのか、注目です。

    • bookmark「市長公室」設置へ 

      大きな組織改編です。総合的な政策立案やSDGs、都市経営、情報発信などを推進するため、企画部、経済部、渉外部の一部と秘書課を統合し、局相当の市長公室(約90人)を設置する案が、自民党を除く賛成多数で可決されました。

      6月議会の代表質問で、庁内横断的な課題の解決や重要な政策の立案を行うには、既存の組織では限界があり、庁内組織の設置や外部有識者の知見が必要と指摘しました。この市長公室が、有効に機能することを期待します。

    • bookmarkA&A問題 100条委員会を設置し、真相究明を

      麻溝台・新磯野第一整備地区の土地区画整理事業(A&A)は、地中から大量の産廃が見つかり、工事を中断して検証中です。11月の中間報告で、不正操作があったこと、産廃の処理費用や処分方法が確立されていなかったこと、資金計画がずさんなこと等、数々の問題が発覚しました。議会としてチェック機能を果たせるよう、颯爽の会、市民民主、共産党の3会派で、地方自治法100条に基づく調査委員会(通称100条委員会。強い調査権あり)の設置を提案。自民党と公明党は、態度を留保しています。真相の究明に取り組みます。

    • bookmark(仮)津久井農場計画 大量の土砂搬入には慎重な対応を

      津久井地区長竹の志田峠付近で計画されているこの計画は、山中に100万㎥の残土を運び入れて、市道から50mの高さに20haの農場を造成し、250頭の牛を飼うという大規模なものです。環境影響審査会で審議中ですが、1日350台の大型車が通行する等の計画案に対し、不安の声が広がっており、地元自治会等からは署名を添えた要望書が提出されています。

      市長に慎重な対応を求めるとともに、今後、3つの法例手続きが必要であることを確認しました。中でも、市の残土条例は、過去に残土問題で苦しんだ住民のみなさんの知恵をお借りし、策定したものです。市民生活を守り、土砂崩壊や行政代執行を未然に防ぐ砦となれるか、注視していきます。

  • 台風19号への対応について

    • bookmark救助実施市として

      10月12日、台風19号で被災したその日に、本市は災害救助法の適用を決定し、救助活動を開始。昨年4月1日に救助実施市になったばかりでしたが、初期の混乱はあったものの、避難所等の被災者に継続した支援ができる職員体制、地域事情がわかる職員の配置、土木職員の機動的な体制の構築、みなし仮設の対象条件の緩和等、要請に応えて、迅速に対応いただけました。また、過酷な状況の中で懸命に救出活動、捜索活動の任務にあたった職員、関係者に敬意を表します。一方で、住家被害の判定基準の見落とし、生活必需品支給の遅れ等の課題もありました。今後につなげるよう求めました。

    • bookmark避難場所の見直しとマイ・タイムラインの推進

      広い範囲で全世帯避難指示が出ましたが、避難場所がいっぱい、ペットを置いていけない、道中が危険等、避難が必要と感じても、様々な理由で多くの方が自宅にとどまりました。要因の分析と対応が必要です。また、安全性と現実性を備えた避難場所の見直しを地域住民と行うこと、自主避難場所の開設も知らせる工夫を求めました。

      マイ・タイムラインは、災害にどう備え、「いつ」「どこに」「どうやって」避難行動をとるのか、地域や各自の状況を確認・点検しながら決めておき、安全に行動できるようするものです。各種災害に備える手段として、わかりやすい手引書を作成し、多くの方に活用していただけるよう、積極的な取り組みを促しました。

    • bookmark市民が活用できる情報提供を

      道路の通行止めや迂回路、復旧の見込み、交通機関等の情報が、市のホームページに掲載されるようになりました。携帯からもご覧いただけます。ご活用ください。台風19号では、ドローンによる空撮情報が被災状況の把握や捜索活動、二次災害予防等に役立ちました。さらなる活用を促しました。

      ひばり放送の戸別受信については、中山間地域を対象に1月頃アンケートを実施し、具体的なニーズを把握した上で、機能の比較やコスト面などを勘案し、早期に方針を定めていくそうです。戸別受信機には、戸別にアンテナが必要で、1台あたり約12万円がかかり(約170世帯に設置済)、防災ラジオには、別の電波が必要なため、基地局を建設するなど、大規模な整備が必要になるとのことです。情報弱者を出さない対応を求めました。

    • bookmark相模原市も気候非常事態宣言を

      異常気象による災害が増加しています。災害のリスクを高める地球温暖化への対策は待ったなしですが、自分たちは関係ないと思う、その意識が問題を深刻にし、対応の遅れを招いています。すでに23ヶ国で約1,200の自治体が「気候非常事態宣言」を行い、積極的な取り組みを始めています。今回の災害を機に、本市も宣言を行うよう提案しました。従来の大量生産・大量消費・大量廃棄から、環境に配慮した「循環型経済」へ。市全体がワンチームとなって、SDGsの達成につながる取り組みを進めたいものです。宣言の効果や内容を研究していくとのこと。市長のリーダーシップに期待します。

    • bookmark持続可能で災害に強い森林づくりを

      兵庫県では、県民緑税を活用し、高齢となった人工林の部分伐採と広葉樹の植栽、災害緩衝林の造成、間伐材を利用した土留工の設置、人家の裏山にある危険木の伐採、野性動物のすみわけを図るバッファーゾーンの設置等を行っています。どれも本市にとって有効な取り組みです。持続可能で災害に強い森林に変えていくために、その必要性と財源の保障を国や県に強く訴え、中長期的なビジョンを持って森林施策を進めるよう、促しました。

  • 台風19号の被災状況と現場から見えた課題

    • bookmark台風19号の被災状況と現場から見えた課題

      台風19号による甚大な被害は、自然災害に人災が加わったものと言えるのではないでしょうか。ないがしろにしてきた森林行政、危険があるとわかっていながら放置してきた道路の法面や民有地の問題、気候変動への対応の遅れ…。

      暮らしの安心とより良い環境を次世代に引き継ぐために、私たちは今、どんなことができるのか、いっしょにお考えいただければと思います。

       

      ▼気象情報 緑区(鳥屋)

      雨量(連続雨量)  761㎜(10/10 ~10/12)

      1時間最高雨量  87.5㎜/h (10/12 19:10~20:10)

      *河川の状況 相模川、境側では氾濫危険水位を超えた

       

       

      ▼被害金額(12/9現在)

      区分 施設50億7300万円、産業33億2400万円、建物20億9200万円

      合計 104億8900万円

       

       

      ▼避難者数 (名)

      〇風水害時避難場所 緑区2207、中央区1983、南区1924 合計6114

      〇避難所(藤野農村環境改善センター)22名

      *どちらも公共施設における避難者のみ。全容の把握が必要です。

      被害状況(12/9現在)

      人的 死者 8名 負傷者3名

      住家 全壊22 半壊44 一部損壊97 小計163

      非住家 全壊65 半壊56       小計121  合計284

      その他 道路499、崖くずれ193、山林96、河川80、その他202

      *道路と崖崩れは一部重複

    • bookmark避難所と避難場所は違います!

      台風19号では、避難所と避難場所の違いが理解されておらず、一部地域で混乱がありました。また、それぞれの指定先が違う地域があります。この機会に目的や内容、自分の地域の指定先を確認しておきましょう。

      〈避難所〉

      地震等で自宅が被災するなど、生活ができなくなった場合に避難するところ。段ボールベッドや布団、水や食料等が支給され、地域住民等による避難所運営協議会が運営する。

      〈風水害時避難場所〉

      洪水や土砂災害が発生するおそれがある場合に、危険から逃れるための場所。担当の職員がいる公設避難場所と自主避難場所がある。水や食べ物、寝袋等、必要なものは自分で持参する。

      *他に地震や火災の時に避難する「一時避難場所」、「広域避難場所」があります。

    • bookmark補正予算

      台風19号の被災に係る応急対応のために、2度の補正予算が組まれました。総額は約56億円。土砂撤去等に要する災害復旧費に約30億1700万円、住宅の修理やみなし仮設、障害物の除去等に要する災害救助費に約6億5600万円、他に弔慰金や災害援護資金の貸し付け、中小企業への支援、職員や他自治体の応援職員の活動経費等が含まれます。

      今後も関連予算が計上される見込みです。台風19号は「非常災害」に指定され、国道413号は国が復旧工事を代行します。また、「激甚災害」の指定により、その他の事業も国の負担割合が増えますが、市財政への影響は少なくありません。災害に強い環境に変える事業に予算を回し、仕事と経済の循環につなげたいものです。

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